【連載コラム2】STEP7 セックスレスという言葉を避けてきた

“性”の話ができる夫婦は、信頼関係が深い

※このコラムは、『男として、夫として。夫婦関係のモヤモヤに向き合う10のステップ』
というテーマでお届けしています。

「正解のない関係」に悩む男性たちが、
孤独を越えて、自分の軸とパートナーとの絆を取り戻していく。
そんなプロセスを、“心の棚卸し”をしながら進めていく連載コラムです。


セックスレス − それは「触れないこと」よりも「話せないこと」が問題

夫婦関係の中で「性の問題」は、誰にとっても繊細で、触れにくいテーマです。
特に男性にとっては、「言ったら拒まれるんじゃないか」「自分が情けないと思われるんじゃないか」といった不安が、口をつぐませてしまうことがあります。

それに、日常の中では「そんな話、どこでどう切り出したらいいのかわからない」という現実もあるでしょう。

でも実は、
セックスレスの本当の問題は、“ 行為そのもの ”ではなく、“ 話し合えなくなっていること ” にあったりもします。


避けてきたテーマの奥にある、本音と誤解

セックスレスという現実の裏には、いくつもの誤解とすれ違いが潜んでいます。

  • 忙しさや疲れでタイミングが合わない
  • 子ども中心の生活になり、夫婦としての時間が後回しになる
  • 相手に拒まれた過去の記憶が、トラウマのようになっている
  • 性に対する価値観や欲求が、うまく言語化できない

これらの積み重ねによって、「言わない」「触れない」「期待しない」 という沈黙のループが起こります。
でも本当は、誰もが「愛されたい」「つながりたい」という気持ちを、心の奥にしまい込んでいるのではないでしょうか。


「性の話」は、心の距離を縮めるコミュニケーションのひとつ

性の悩みを話すことは、恥ずかしいことでも、下品なことでもありません。
むしろ、「お互いがどう感じているのか」「どんなふうに関わっていきたいのか」を話し合える夫婦は、信頼関係が深まります。

もちろん、最初から上手に話せる人はいません。
でも、「ちゃんと向き合ってくれてる」とパートナーが感じられるだけで、心の扉が少しずつ開かれていくこともあります。


性の悩みを “ 1人で抱えない ” という選択

男性はとくに、性の悩みを誰にも言えずに抱え込んでしまうことが多い傾向があります。
でも、“ 誰にも言えない ” が続くほど、孤立は深まり、パートナーとの関係もますます距離ができてしまいます。

一人で抱えず、少しずつでも言葉にしていくことで、
「自分の本音を否定されない場所」があるという安心感を取り戻せるかもしれません。

このステップで目指すこと

このステップで大切にしたいのは、
「性の話をすることは、関係を壊すことではなく、築き直す一歩になる」という視点です。

すぐに解決しないこともあります。
でもまずは、あなた自身が自分の本音を認めてあげることから始めましょう。


あなたは今、どんなことを感じていますか?

  • パートナーとの距離を感じるとき、性のことも含まれていると気づきましたか?
  • これまで誰にも言えなかったこと、話してみたい気持ちはありますか?
  • 自分が「本当に求めているもの」は何だと思いますか?

よかったら、あなたの思いや今感じていること、聞かせてください。
このコラムを通して、“性の悩みを話してもいいんだ”という安心と、関係性を見つめ直すきっかけになってもらえたら嬉しいです。

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