沈黙が増えたのはなぜ? 〜言葉がでなくなった “ その理由 ” に気づく〜

※この連載コラムは、夫婦関係に悩む「男性」のための10のステップです。
「最近、妻との関係がうまくいかない」「会話が減った」「何を言っても責められている気がする」——そんなモヤモヤを抱えていませんか?
男性は、家庭の中での“ 葛藤 ”を言葉にすることが難しい傾向があります。
友人にも相談しづらく、「なんとかしないと」と思っていても、自分の中で感情を整理する場所がないまま、心に溜め込んでいる方も多いです。
この連載では、夫として、人として、自分自身の内面に少しずつ目を向けながら、夫婦関係を見つめ直すヒントをお届けしていきます。
いつの間にか、会話が減った
以前は他愛ない話もできていたのに、
気づけば「必要なこと」以外、ほとんど会話がない…
もしくは、話すと何かしら責められているように感じて、言葉を選ぶうちに、だんだん沈黙になってしまう——。
あなたにも、こんな経験はありませんか?
沈黙が続くと、「もう関係が終わってしまったのかも」と不安になることもあるかもしれませんね。
でも実は、この「話せなくなる」状態 には、重要なメッセージが含まれていることが多いのです。
なぜ “ 話せなくなる ” のか?
男性が会話を避ける背景には、こんな心理があります。
- 話しても解決しないから、無駄に思える
- 過去の言い争いが頭に残っていて、また揉めるのが怖い
- 感情をどう言葉にしていいかわからない
- 「自分の考えは否定される」という前提がある
これらの背景には、これまでに「分かってもらえなかった記憶」や「自分の気持ちを出せない無力感」が潜んでいます。
会話が減るのは、相手を嫌いになったからではなく、“ 無力感 ” が蓄積しているサインかもしれません。
男性にとって「沈黙」は、“ 自分を守る手段 ” になることがある
多くの男性は、争いを避けるために沈黙を選びます。
それは、感情の爆発を防ぐ「ブレーキ」として働いている場合もあるんですよね。
でもそれと同時に、沈黙は 相手に「無関心」や「拒絶」と伝わってしまうことも。
結果として、さらに妻との距離ができてしまい、「なぜ冷たいの?」と責められ、ますます話しづらくなる悪循環のループへ…
このループから抜け出すには、まず自分が沈黙してしまう理由を理解することが、第一歩になります。
話すことは、“ 勝ち負け ”ではない
男性の多くは、話すことに「意味があるのか?」と考えてしまいがち。
とくに、妻が感情的に話してきたときには、「論理的じゃない」「解決にならない」と感じて、心を閉じてしまうこともあるのではないでしょうか。
ですが、パートナーシップにおける会話は、勝ち負けや正しさを競う場ではありません。
「お互いを理解し合いたい」という“ 橋 ” をかける行為です。
話さない選択も時には必要ですが、
「なぜ話せなくなったのか?」という自分の内面を丁寧に見つめることで、
次のステップが自然と見えてきます。

あなたは今、どんなことを感じていますか?
「沈黙の方が楽だけど、どこか虚しい…」
「何を言ってもダメな気がして、口を閉ざしてしまう…」
もし、そんな気持ちが少しでもあるのなら——
あなたの中にある「言葉にならない本音」に、少しだけ耳を澄ませてみませんか?
よかったら、あなたの思い、聞かせてください
カウンセリングでは、沈黙から始まる会話もたくさんあります。
話すことが目的ではなく、“ 自分を知ること ” が目的なのです。
あなたが「自分の気持ちを大切にできる場所」を一緒に見つけていきましょう。
▶︎次回予告 STEP3「頼られたいのに、責められてる気がする」
妻からの言葉に、「責められている気がする」と思ってしまう原因を探ります。