「性のズレ」を抱えるあなたへ 〜わかり合いたいのに、すれ違ってしまうとき〜
「もう、夫に触れられるのがしんどい」
「求めても、何度も断られて、傷ついた」
「パートナーとの “ 性 ”の感じ方が違いすぎて、どうしたらいいかわからない」
そんなふうに、性の価値観や欲求の違いに悩み、誰にも言えずに一人で苦しんでいませんか?
セックスレスや性のすれ違いは、ただの「夜の営み」の問題ではありません。
そこには、心のすれ違いや、自分が大切にされているかどうかという感情が、複雑に絡み合っています。
助産師・心理師として見えてきた「性のすれ違い」の背景
私はこれまで、助産師として多くの女性のからだの変化と向き合い、心理師として「性」にまつわる繊細な相談をたくさん受けてきました。
その中で見えてきたのは、「性の悩み」は単なる身体的な問題ではなく、人生の背景や、その人の心の痛み・愛されたい気持ちに深く根ざしている、ということです。
たとえば、こんなご相談がありました。
「夫は性に積極的だけど、私は妊娠中のつわりや出産のトラウマがあって、触れられるのもつらい。でも、断るたびに申し訳なくなって、罪悪感でいっぱいになるんです。」
「自分から誘っても、断られることが増えて…。もう、女として終わったのかもと思ってしまって、苦しいです。」
どちらも、単に「したい/したくない」では語れない深い感情があるのです。
わかってほしいけど、わかってもらえない切なさ
性の悩みは、とても個人的で、人には話しづらいテーマです。
だからこそ、「誰にもわかってもらえない」「これくらい我慢すべきなのかも」と、自分を責めてしまう方が少なくありません。
けれど、あなたの感じている “ つらさ ” は、ちゃんと意味がありますね。
それは、あなたが大切にしたいものや、心の奥で本当に求めているものに触れているからです。
性の価値観が違う2人が、向き合うために
価値観の違いは、どの夫婦にもあるもの。
でも、それをどう「向き合っていくか」は、一人ひとり違います。
我慢しすぎて、自分の気持ちを無視していると、心も体も疲れてしまいます。
逆に、自分の気持ちを押し通しすぎても、相手との関係が壊れてしまうかもしれません。
大切なのは、「相手を変えること」ではなく、「まず自分の気持ちを丁寧に見つめること」です。
このコラムでは、そうした性のモヤモヤを抱えるあなたが、自分の気持ちを少しずつ言葉にし、「わかってもらえた」「ここなら話せる」と思えるような場所を目指しています。
ひとりで悩まなくていい
性のこと、パートナーとのこと、
本当は、ずっと誰かに話したかったのではないですか?
大丈夫。
あなたの気持ちは、ここに置いてもいいのです。
このコラムが、あなたの心にそっと寄り添う一歩になりますように。

※カウンセリングでは、性やパートナーシップに関するご相談を、プライバシーに配慮しながら丁寧にお伺いしています。
「まずは少し話を聞いてほしい」そんな方も、安心してご相談ください。
※なお、この連載は女性向けの内容となっておりますが、男性からのご相談も非常に多く寄せられています。
男性の性にまつわる悩みについては、別シリーズでの展開を予定しております。