結婚前のブライダルチェック、本当に必要?

BLOG

みなさんこんにちは。
パートナーシップ専門心理師の佐々木 陽子です。
ブログを読んでくださって、ありがとうございます。

私がこのブログを書こうと思ったのは、
最近、婚活のプロフィール欄などで「ブライダルチェックでは問題ありませんでした」
という言葉を見かけるようになったからです。

また、子どもを望む方に対して、結婚相談所の仲人さんから
「ブライダルチェックは受けましたか?」と聞かれるケースもあると耳にします。

もちろん、健康や妊娠に関する情報を知ることは大切なことです。
けれど、そこに少しだけ「違和感」と「疑問」を感じている自分がいます。

そこで今回、助産師として、心理師として、そして一人の女性として、
その気持ちをここに残しておきたいと思いました。


ブライダルチェックとは?

ブライダルチェックとは、結婚前に自分の体の健康状態を確認するための検査で、
婦人科的な病気、性感染症、ホルモン値、不妊リスクなどを調べるものです。
最近では、男性側の精子検査を含めた「カップルチェック」も行われています。


検査のメリットとデメリット

メリット

  • 自分の体の状態を早めに知ることで、ライフプランを考えるきっかけになる
  • 治療や生活習慣の見直しにつながる

デメリット

  • 「自分の弱さ」を突きつけられ、落ち込んでしまう可能性がある
  • 「問題なし」でも、妊娠できなかった場合に責任のなすり合いになることがある

本来は安心を得るための検査のはずが、
結果によっては新たな不安や葛藤を生むこともあるのです。

そして実際には、ブライダルチェックで良好な結果だったご夫婦でも、
妊娠に至らないケースはたくさんあります


体というのは数値だけでは測れない、もっと繊細で複雑なものなのです。


結果よりも大切なのは「関係性」

私が強く感じているのは、
どんな検査結果であっても、それをどう受け止め、どう支え合うか──
そこにこそ、夫婦やパートナーシップの本質があるということです。

お互いの弱さを共有し、それでも支え合える関係を築けるかどうか
それが本当に大切なことだと思います。

検査を受けた「安心」よりも、
弱さを見せても「安心できる関係」を築けること。
それが、人生をともに歩む上での真の安心ではないでしょうか。


デートを通じて「土台を育てる時間」に

婚活中や交際中の今の時期は、
「将来を共にできる関係」を育てる大切な時間です。

健康やライフスタイルを話すことも必要ですが、
それ以上に、弱さを見せても大丈夫と思える関係性を
少しずつ築いていくことが大切
だと感じます。

特に、子どもを望む方であれば、
もし子どもが授からなかった場合、どのように感じるか、どのように人生を描いていきたいか
といった気持ちを、デートを通して少しずつ確かめていくのも良いと思います。

それは重い話ではなく、
“どんな未来を共に受け止めていける相手なのか” を知る
大切なプロセス
なのだと思います。


おわりに

ブライダルチェックは「受けること」自体が目的ではありません。
ただ それをどう受け止め、どう生きていくか──。

大切なのは、数字や結果よりも、
一緒に支え合える関係性を育むことだと思います。

婚活や結婚生活は、完璧さではなく、
弱さを受け入れ合うところから始まります

お一人おひとりが、自分らしく安心できる関係を築けるよう、
これからも心を込めてサポートしていきたいと思います。

もし、悩んでおられる方がいましたら、ぜひご相談くださいね。