みなさん こんにちは。
【夫婦問題専門】関係修復カウンセラー の 佐々木 陽子です。
心理カウンセラー「公認心理師」であり、結婚相談所の「結婚カウンセラー」でもあり、
妊娠・出産という家族の一大イベントに身近に寄り添う「助産師」という
異色の肩書きを持つ カウンセラーです。
今日は「自分を愛せないとパートナーシップはうまくいかない?」」というテーマで考えてみたいと思います。
自分を愛するとは? よく聞く自己肯定感とは?
まず、自分を愛するとは、自分の好きなところも、嫌なところも全部 認め受け入れてあげること。自分に優しくしてあげられることです。
例えば、何かがうまくできたとき、自分に『すごいね!よくやったね!』と言ってあげること。そして、失敗した時でも『大丈夫だよ、次があるよ。私、頑張っているじゃん。』って自分を慰めてあげることができること。
自分を愛するとは、感情的な要素が大きいかもしれません。
一方、最近よく耳にする「自己肯定感」とは、「自分自身に対する信じる力を持つこと」や「自分の価値を理解する感覚」です。
例えば、新しいことにチャレンジして成功した時、『すごい!自分は本当にやればできるんだね!』と自分はできる!と信じる力があると言えること。逆に、失敗しても『大丈夫、次はもっと上手くやれるよ。私にはできる力がある!』と肯定的な見方ができること。
信じる力や評価に焦点を当て、その能力や価値に対する肯定的な見方をすることが、自己肯定感です。
自分の長所を認め、他の人とは違う自分である存在を認め、肯定できること。信じる力や評価に焦点を当て、その能力や価値に対する肯定的な見方をすることです。自分は何を通して、人や世の中に貢献できるかということがわかっている、ということも自己肯定感がある人の特徴かもしれません。
自分を愛すること、自己肯定感とは相互に影響しています。自分を愛することで、自己肯定感を高めることになりますし、反対に、高い自己肯定感を持つことで、自分を大切にし 愛することができるようにもなります。
自分を愛せず、自己肯定感が低いと、どうなる?
自分を愛せず、自己肯定感が低い場合は、色々な影響が出てきてしまいます。
- 心の不調やストレスが生じ、健康への影響がでる
- 対人関係での信頼感やコミュニケーションでの問題が生じる
- 孤立感や孤独感が増す
- 相手に見返りを求め、相手に依存してしまう
- 自分に対して厳しくなり、完璧主義、自己否定の傾向が強まる。
中には、仕事はとてもうまくいくのに、プライベートでのパートナーとの関係がうまくいかない…という方を見かけます。
自分を愛せず、自己肯定感が低い場合にも、なんとか頑張って認めてもらうために、必死に努力し、良い大学、良い会社に入り、出世したりして、、、と頑張れる方。勉強や仕事は、頑張った分だけ結果が目に見えてわかりやすく、その評価や見返りが得られやすいため、自分の価値を認められることが多いのですが、一方で、頑張ったところで評価されるとは限らないのが、このパートナーとの関係です。
パートナーには いくら尽くしても、頑張っても、見返りがなかったり、評価されなかったりすると、自分に自信が持てず 孤独感を感じてしまったり、自分なんていない方がましだ…とネガティブになってしまったり、自己不信感を抱えてしまうことがあります。
孤独感を埋めるために、他者からの承認や愛情を更に求め、見返りを求め、
頑張り続け、疲弊してしまう方….こういう方々をカウンセリングの相談でも多く見受けられます。
ある意味、私もこのうちの一人だったかもしれません。
相手からの評価や見返りを求める原因とは
一つは、幼少期のトラウマとの関係があると思います。
幼少期に受けた心の傷が、成長して大人になった今でも、私たちの心に残り続けることはよくあります。幼少期に親や周りから、愛情や承認を得られなかった場合、成長した今でも他者からの承認を求める傾向が強くなることがあります。
愛情をもらえなかった、条件付きの愛だった、認めてもらえなかったなどという 幼少期のトラウマ体験は、自己肯定感が低くなったり、不安定な人間関係を避ける傾向があるとも言われます。これが、後の「相手に評価や見返りを求める行動」につながってしまう原因の一つだと思います。
相手からの評価や見返りを求めてしまうことで、パートナーとの関係を拗らせてしまう方は、
もしかしたら、一度 幼少期に遡って考えてみてもいいかもしれません。
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妻や家族のために、家事や育児など一生懸命やっているのに、何も感謝もされず、
妻からは小言を言われ、我慢をしながらやってきたけれど、わかってもらえないと思うと
気持ちが爆発してしまい喧嘩になってしまうんです。
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好きな彼女のために、自分は全力で向き合って 彼女優先でやってきているのに
振り向いてもらえず、苦しいんです。
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こんな思いになっている方、いませんか?
幼少期のトラウマが私たちの行動に与える影響は深く、理解することは時間がかかりますし、完全に解決することは難しいかもしれません。でも、その影響があるかもしれないなら、その影響に気付き、受け止めていくこと、また傷ついた自分を癒していく作業ができるといいだろうなと思います。
自己肯定感を上げ、自分を愛するために
幼い頃、「〜してはいけない」とか「〜しなければいけない」と禁止されたり、強制されてきたことはありませんか? また、「自分はこうあらねばならない」とか「どうせ自分は、こんな人間だ」と自分自身を縛っているセルフイメージはありませんか?
例えば、「助けを求めてはいけない」、「親に迷惑をかけないようにしないといけない」とか、
「自分を犠牲にして、他人を優先しなければいけない」「自分は幸せになんてなれる訳ない」とか。
心の中にいる、傷ついた自分に「許可」を与えていくこと、無条件の愛を与えることで、
傷ついた自分が癒やされ、自分が自分で在ることを認識できたり、自己肯定感が高まったり、自分を愛せるようになります。
センシティブな問題なので、とても慎重に丁寧に扱うため、この人となら一緒に向き合っていきたいと、信頼できる専門的なカウンセラーに相談できると良いでしょう。
自分を愛せていなかったり、自己肯定感が低いと、枯渇した愛情を誰かからもらうことを求めてしまう不健全な生き方になってしまいます。依存的になったり、自分の価値がないと自分を傷つけてしまうこともあるかもしれません。
仕事で成功したり、地位を築けたとしても、何か心にぽっかりとした穴があいたような感じの方は、愛情が足りないと自分ではない誰かに求め続け、結果、パートナーとの関係において、相手のために尽くしすぎてしまう傾向にあります。自分を大切にせず、相手のために尽くしすぎて過度な期待、要求を求め、相手を束縛したり関係を疲れさせてしまう原因にもなりうるので注意が必要ですね。
パートナーとうまくいかない、という時にこそ、自分が頑張りすぎていないか、確認が必要かもしれません。特に、相手が求めていないことにも、必死で尽くしすぎていないかを知ることが重要です。自分にとって、必要だと思うことも、相手が喜ぶこととは限らないからです。
コミュニケーション不足では、相手が求めていることも理解できません。
パートナーの気持ちを理解するための、コミュニケーション方法の学び含め、自分自身の傾向など見直す機会を持てると、より良いパートナーシップを築けるのではないかと思います。
今日もお読みいただきありがとうございました。